心エコー検査とは

心エコー検査とは

心エコー検査は、超音波を使って心臓の形や動き、血液の流れを見る検査です。

これにより、形態的に異常があるかどうかや、心臓の機能が維持されているかなど様々なことが分かります。

検査は心臓が見やすくなるように、身体を左側に向けて横になって行います。

かかる時間はだいたい15分程度で、暗室で実施します。

①弁膜症

健康診断で心臓に雑音が聞こえるといわれた時、まず疑うのが弁膜症です。

心エコー検査は弁膜症の診断や重症度評価に最も有用な検査です。

また、定期的にエコー検査をすることで弁膜症の進行を経時的に確認でき、治療すべきタイミングを逃さないようにします。

②虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)

狭心症や心筋梗塞などで心筋が血流不足にさらされると、心臓の動きが悪くなります。

エコーでは、動きの悪くなった心筋の場所や範囲を確認したり、これによりどの程度心臓の機能が低下しているかなどを評価したりすることができます。

③心筋症

心臓の筋肉自体が変性する心疾患です。

特に多いのは高血圧による左室肥大です。

血圧が高いと心臓の筋肉が発達し、心筋が肥大してしまいます。

肥大した筋肉は固いため、心臓の柔軟性が低下し、拡張障害を主体とした心不全につながります。

心エコーでは、心肥大の程度や拡張障害の評価に適しています。

その他にも、拡張型心筋症や肥大型心筋症、弁膜症に伴う心筋の変化などが確認できます。

④その他

レントゲンで心臓のシルエットが大きく見えることがあります。

しかし、レントゲンは影絵のようなものなので、心臓のどこが大きくなっているのか細かい部分までは分かりません。

心エコー検査をすると、心臓の周りに水が溜まっているからシルエットが大きくなっているとか、長年患っている心房細動という不整脈が原因で心房が拡大しているだとか、レントゲンではよく分からなかった心拡大の原因精査を行うことができます。

他にも心臓の先天的な形態異常や心臓の中に大きな血栓がないかなどを調べることができます。

ポイント

  • 心エコー検査は、超音波を用いた簡便な心臓機能評価検査
  • 不整脈や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、左室肥大などの心筋疾患診断に役立つ